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  • 執筆者の写真Shimizu Keitaro

メタバースを構築する際に押さえておくべきチェックポイント



最近メタバースという言葉が世の中で異常なほど流行り始め、各業界が躍起になって取り組み始めています。筆者はメタバースもといオンライン空間に対してユーザという視点でも、技術者という視点でも約20年前から関わってきました。VR,メタバースのような技術コミュニティの特徴として、開発者や技術者の熱意が強くなりすぎている、という点が挙げられます。実はその技術の派手さゆえに一般ユーザ視点を見失いがちな領域であると言えるのでは無いかと考えています。メタバースが一過性の流行り物で終わらないようにするためのヒントとして、メタバースや活用したソリューション下記の3つのチェックポイントがあると考えています。


提供する本質的価値は何か。


メタバースに限りませんが、技術はあくまで手段です。ソリューションをユーザに使い続けてもらう上では、ユーザに対して大きな本質的な価値を提供し続けなければいけません。そういった視点から、そのサービスでユーザが何をできるようになるのか?何が嬉しくなるのか?をゼロベースで考えられることをお勧めします。もしかしたらその価値の実現手段はメタバース・VRではなくなる可能性もあります。



空間性・コミュニティ性を活用したソリューションになっているのか?


上記の本質的価値を考えるヒントにもなり得ると思うのですが、メタバースの特徴として空間を持っていること、そして複数人の参加が可能であること、という点が挙げられます。

実はこの特徴をしっかり考えて活かしたソリューションはそこまで多く無いと筆者は考えています。空間の共有性はあるのかどうか。その空間でユーザは何を感じるのか、何をしたいと思うのか。その具体的なレベル、言葉にできない価値まで、プロトタイプなどを通しながら体験・ウォークスルーをすることをお勧めします。メタバースに入るまで、そしてメタバース空間内でのユーザストーリーの設計が非常に重要になってきます。



その価値はユーザにとってメタバースを使うほどのものになっているのか?


そして現状一番大きな問題は、メタバースやソリューションが、ユーザにとってメタバースを使うほど・使い続けるほどの価値・利便性を提供できていないということです。現状ではメタバースを使う上でユーザはいくつかの障壁を伴います。メタバースに入り込むまでのロード時間、PCが重くなる、HMDをつけるまでの時間、VR酔い、外の視界を遮断してしまうこと。などなど・・・。将来的な改善を見込んでの計画であれば別として、現状こういった障壁を乗り越えるほどの利便性を提供することは容易では無いはずです。言い換えれば「メタバースでなければできないこと・必然性」レベルの価値でなければユーザはすぐに離れると思っておいた方が良いでしょう。


MMO(多人数オンラインゲーム)やSecondlife, PlayStation HOMEは何を提供しようとしていたのか、すでにあるサービスを見直して分析してみることをお勧めします。少なくとも多くのユーザをこれまで引きつけたMMOはこうしたチェックポイントをクリアしている事例と言えるのかもしれません。世の中にはすでに挑戦した例、成功した例、失敗した例があるので、そういったものをつぶさに分析し新たなソリューション・プロダクトを考えられると良いかと思います。観点、導入としてメタバースという考え方は非常に良いと考えますが、あまりメタバースという言葉に本当されずに本質的な問いを追求しましょう。


弊社ではこうしたエンドユーザに提供する本質的価値をユーザ視点、デザイン思考で考えながら進めていくためのサポートを致します。興味を持っていただきましたらぜひお問合せください。

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